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低い労働生産性とぼったくりの横行

日本の圧倒的な労働生産性の低さについて書こうと思っていて、記事を寝かせていました。

様々な要因があります。その要因のどれもこれも当たるものの、「これだ」と言う切り口が掴みかねて、隔靴掻痒感がありました。

東洋経済ONLINEの記事で、デービッド・アトキンソンと言う人の「『1人あたり』は最低な日本経済の悲しい現実」というのが目に付きました。中身は彼の本を読まないと分からない仕掛けですが、伝統工芸に関わっている彼の関連した記事を読んで、「ぼったくり」と言う言葉が出てきました。

彼の分野では、現在98%の漆が中国製であるにも拘らず、それを使った漆器を日本製として、安くもせずに従来通りの値段で売られていること。あるいは、金の値段が10%アップしたから、金箔の売値を10%上げると強く主張する業者など、いずれも彼が例に挙げるぼったくりです。

いや、そんなもんじゃないぞ〜。そんなぼったくりは日本社会のあちこちにあるではないか!?
ぼったくり業者でもきちんと税金を払って世に貢献していればまだしもでしょう。しかし、そういうところに限ってまともに税金も払わず、従業員にもろくに還元せず蓄財に走っているものです。そう言う倫理観に基づいたビジネスモデルでやっているからです。

ぼったくり業者は儲けても、ぼったくられたほうは消費を抑え生活を切り詰めるしかなくなります。それでもまだ、生活が破綻しなけれは良いですが、そうなれば社会コストになります。いずれにせよ経済にも社会にも良いわけがありません。真面目に努力する企業が大半でも、一部のぼったくり業はその足を引っ張ります。

さらには、私の言う「ぼったくり」は、何も、特定業者の仕事だけではありません。日本社会のあちこちに見られる、お金や時間の理不尽な要求です。ブラック企業は正当な時間対価を払わない訳ですから、本来払うべき対価からぼったくっているわけですし、義理で要求される意味の無い町内会の仕事やPTAの無料奉仕活動などは時間をぼったくっている訳です。これもGDPを押し下げます。本来なら有益な活動に振り向けられるはずの時間を無駄に潰すのですから当然のことです。平日は遅くまで事務処理や親対応,休日は部活指導とムダに時間を取られる教師の仕事もそうでしょう。

ぼったくり業自体も表面的にはGDPに貢献するはずですが、それは世の中の活力を吸い取った貢献ですので、実質マイナス貢献です。そして日本社会のあちこちにある、金銭を伴わないぼったくり行為に関しては、GDP貢献無しで純粋にマイナスです。

ぼったくりの最たるものは、ギャンブルであり、極限は戦争です。
金は回っても、人の幸福に繋がりません。不幸を生み出すだけです。ごく少数の者が大多数の不幸の上で甘い汁を吸う。こう言う事を許してはいけません。

ただ,このアトキンソンさんと言う人、カジノには賛成らしいので、そこは反論したいと思います。繰り返しになりますが,ぼったくりの最たるものはギャンブルでは無いのかと。
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majyo

ぼったくり
日本社会そのものが今はぼったくりのような気がします
真面目に収めた年金は次世代の為にというもっともらしい言いわけで
下げられます
ブラック企業花盛りですが、それを助長させるのは
日本のシステムのような気もします
来年に明るい展望は無いのですが、動けるうちはやらなきゃ!
そう思わせる政治です。
この一年ありがとうございました。来る年もよろしくお願いいたします



by majyo (2016-12-31 20:07) 

Enrique

majyoさん,おっしゃる通りですね。
騙されたと気づかないで喜んで払えば,ぼったくりにはなりませんが,気づいてしまえば。。。気づいても社会システムなら従わざるを得ないと。
何処までがぼったくりで,何処からがぼったくりでないか,線引きが難しいところですが,あちこちの分野でぼったくりを上手にやる人が日本社会の成功者なのかもしれません。
<この一年
年が明けてしまいました。おめでとうございます。
こちらこそ,よろしくお願いいたします。
by Enrique (2017-01-01 06:13) 

アヨアン・イゴカー

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

私は金融業というのはぼったくりの典型だと思っています。手数料ビジネスと言うのは相手が損をしても得をしてもいずれの場合にも自分は利益を確保します。それ自体、ほどほどであれば必要なものとして認めます。
が、金融工学なるもので危険を隠蔽した金融商品を作り出したり、株やら先物を「自己責任」で購入させておいて、そんしても自分は責任がないと主張したり、自分たちが破綻したときには税金で救済されようとする破廉恥ぶりは許しがたいことだと思っています。リーマンが破綻して、少しは勉強するかと思ったのに、状況はいまだ好転していません。

新年早々、面白くも無いことを書き失礼しました。
by アヨアン・イゴカー (2017-01-01 16:03) 

Enrique

アヨアン・イゴカーさん,あけましておめでとうございます。
こちらこそ,よろしくお願いいたします。
金融システムこそぼったくりとはまさにおっしゃる通りですね。戦争ビジネスにしてもそうですが,原因を作りぼろ儲けする者どもが困らないシステムこそが問題です。世界中の経済を混乱に陥れた張本人どもは,のうのうと生き残る。
GDPうんぬんというのは問題を矮小化したものかも知れません。GDPと人々の幸福度は必ずしも相関しないと思われますが,日本の場合GDPが上がらない上に人々の幸福度も低いという二重苦のように見えます。
「もうかるビジネスモデル」なるずる賢いぼったくりシステムは,強力な規制や重課税など社会システムとして強力な歯止めが必要だと思います。それが無い上で倫理云々言ったって暴走します。倫理観の低い金を握った者たちが倫理観の高い一般庶民をコントロールする。そうなっている状態だと思います。
大いなる社会システムの矛盾を改善しないと良い年にはならないと思います。
by Enrique (2017-01-02 11:07) 

momotaro

「ぼったくり」素晴らしい切り口ですね!
by momotaro (2017-01-28 06:54) 

Enrique

momotaroさん,nice&コメント有難うございます。
ぼったくりと正当な取引との線引きが難しいところを利用して,ぼったくり業やその他ぼったくりシステムは温存されています。
by Enrique (2017-01-31 11:07) 

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