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「誰も戦争はしたくない」という大いなる間違い

世に論者とよばれる人でも,平気でこのような間違いを犯しますから質が悪いです。
意図的にそのような間違いを流布しているのかも知れません。

この様な間違いにとらわれている人の考え方を想像してみます。
(1)自分はしたくない。
(2)だから,人もしたくないのだろう。
(3)きっと,したくないはずだ。

(1)は素直な気持ちでしょう。そういう人が多いと思います。しかし,その事は(2)で既にあやしくなります。自分がしたくないと言うだけで,それが全ての人に適用できる訳がありません。わずかでもしたいという気持ちを持った者が少数でもいて,その様な者が権力をにぎったり影響力が強ければそうなってしまいます。歴史や現実の社会がその事を実証しています。

ですから,(2)は明らかに間違いです。自分がしたくないから,人もしたくないだろうとは,大いなる能天気です。
戦争は最も儲かるビジネスです。
欲にかられる人間が儲かることをしたくない訳が無いではないですか?
戦争ビジネスに関わる人は必ず声をひそめます。「したくないけどやっているのだ」と。
そして,「生きる為に仕事としてやっているのだ,何か文句があるか!」
と言われて反駁出来にくくなってしまいます。

大きな声では言わないものの,軍需産業が伸びれば,経済に好影響だと思う人もいます。
あるいは,戦いを好む性質は人類の遺伝子にあるのかも知れません。スポーツしかり,勝負事しかり,戦争ではありませんが,擬似的な戦いを好みます。記憶があいまいですが,平和を愛するネアンデルタール人は滅んでしまったが,生き残って現人類の始祖になったクロマニヨン人は好戦的な遺伝子を持っているのだという説を聞いた事があります。さもありなんと思えてしまいます。野球の用語には,死球,併殺,一死,二死,本塁憤死など,恐ろしい言葉が並んでいますし,現若者たち「死ね。」とか「逝け。」とか平気で書き込みます。スポーツの場合,ルール上の事ですが,現実社会でも気に入らなければ人に対して攻撃的な言葉を投げる。これはゲーム感覚なのでしょうが,好戦的遺伝子を刺激してしまうことになると思います。

自分がしたくないから,人もしたくないのだろうと言うのは,全くの間違いだと言う事が出来るでしょう。ひょっとしたら,自分が「したくない」というのですら,タテマエかもしれません。なにしろクロマニヨン人は好戦的遺伝子を持っているらしいのですから。

(3)に至っては全くの願望です。「そうであって欲しい」のと,「そうである」というのは全く事実関係が異なります。

結局,「したくない」という本音と「したくないと言わなくてはならない」という建前とを一緒くたにして,「皆したくないのだ」と誤認しているだけなのです。戦争が是か非かという根本的に大事な議論を逃げて,そのくせ,そのような本質的な議論をする人を馬鹿にして,日々生活しているのです。
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アヨアン・イゴカー

もう二十年以上も前、バルブの終り頃、ある生命保険会社の人事部長が言っていました。景気が悪くなり始めたので「どこかで戦争が始まってくれれば景気がよくなるんですがね・・」「一流」の企業の「一流」といわれる大学を出た人間がこのように言った時、私は唖然としました。それ以来その生命保険会社は特に印象が悪くなりました。
誰かが言っていましたが、戦争を決定した責任者達は最前線へ、その家族で戦える者は最前線へ行かせ、妻や娘達で働ける者は従軍看護婦に強制的にさせる、そういう法律を作らなければなりません。
by アヨアン・イゴカー (2016-09-04 23:45) 

Enrique

アヨアン・イゴカーさん,世の常識人にこういう事を言うと「青臭い事を言っている」と相手にされなさそうですが,原理は単純なのに,ウソに立派な服を着せて権威付けをしているだけなのですが。
保険に関しては,最初親が掛けてくれた一流生命保険会社のものに入っていましたが,訳あって二度替えました。かつては,こういうものは横並びなものだったので,悪印象あると替えたくなります。
戦争は,したい人が行くならばしっかり歯止めが効くのですが,したい人がしたくない(やむを得ず行かされる)人を行かせるのが最大の問題です。
by Enrique (2016-09-05 07:54) 

majyo

つい最近まで、戦争をしたい人たちがいると言う事を
思いもしませんでした。
自分はしたくない、だから皆もそうに違いない
本当にそう思っていました。
しかし、景気が良くなる。儲かる
そして好戦的な人たちが多い。
戦争反対と言えば、小難しいしすぐにたてつく人と思われがち
しっかりわが身に置き換えて考えてほしいです

by majyo (2016-10-10 19:41) 

momotaro

おっしゃるとおり、「誰だって戦争はしたくない、平和がいいに決まっている」という多くの人の本音を、本音の違う人が便乗して、建前のくせに本音ふうに利用しているようです。悪用です。
戦争は「したくない」ではなくて、「してはいけない」「することではない」という認識があるかどうかが大事です。
リコメに「戦争は,したい人が行くならばしっかり歯止めが効くのですが,したい人がしたくない(やむを得ず行かされる)人を行かせるのが最大の問題です。」とありますが、同感です。
戦争は、経済的利益ばかりでなく、他人に無理やりさせる、他人を支配するという欲望充足もあるということですね。
ブログネタができました。ありがとうございました。
by momotaro (2016-10-13 05:01) 

Enrique

momotaroさん,コメントいただきありがとうございます。
ここではあえて初歩的な議論をしました。
ごちゃごちゃ難しそうな事を言って単純なゴマカシをやっている事を明らかにしたいからです。
古典制御工学でフィードバック理論というのがあります。
安定な制御装置はフィードバックがうまく効いた状態です。フィードバックは正しくネガティブに効かないと(結果を抑えるように原因を操作しないと)安定動作をしません。世の事象はかなりこれで観察できます。
抑えるようなことを言って,逆のことをやる。あっという間にポジティブフィードバックで破滅です。あるいは,フィードバックのかからないことをやる。責任の無い見込みが間違えばやはりアウトです。
by Enrique (2016-10-16 07:54) 

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