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原発事故対応へのデマ記事に判決

菅直人氏が,原発事故の対応に関するデマ記事を書いた現首相を名誉毀損で訴えた判決が下り,訴えを棄却との事で,原告側敗訴との報道です。

裁判所が必ずしも真実に基づいて正しい判断をする訳ではないというのは大人社会の常識でしょうが,こうあからさまに見せつけられると,一体何に正義を求めれば良いのでしょう?

産経ニュースによれば,判決は永谷典雄裁判長が「記事は事故対応の詳細が判明する前に発信されていた上,菅元首相の資質や政治責任を追及するもので公益性があった」としたとのこと,朝日によれば,「記述は重要な部分で真実」としたとのことで,菅直人元総理の訴えを棄却,菅氏側は判決は事実を認めていながら間違った記事を真実というのは論理矛盾として控訴する方針との事です。読売には記事がありません。

日本の今における,大変「常識的」な判断を下した裁判長の名前は良く記憶にとどめておかないといけません。この判決の言うところは,デマを発信しても,真実が判明する前ならばOK,またデマであってもその様な事をする可能性があればそれが真実なのだそうです。これでは,民主主義的な手続きで首相の地位に就いた者をデマで引きずり下ろしても,それが公益に適うとの判断です。論理を曲げてまでも,現総理のデマに免罪符を与えた事になります。

「菅氏が間違った判断をしかねなかったと。それを指摘するためのものだから,ウソであっても公益に適う」と,そういう判断のようです。ウソが公益に適い,ウソが真実だというのはどういうことなのでしょうか。原発の構造が分かるのは一体どちらの人物なのか?これは単なる司法の堕落とみて良いのでしょうか?安倍氏の行為が公益に適ったと言うのならば,裁判所による民主主義の否定でしょう。

むしろ,事故前にも政権の座に就き,事故の4年以上前の2006年12月の参院で共産党の吉井英勝議員から原発の電源喪失の危険性を指摘された安倍氏は,「そうならないよう万全の態勢を整えている」とばかり繰り返して,まともに相手にすらしなかったのです。現総理を訴えた元総理の大人げのなさを嘆く意見もあるようですが,その様ないわば理も論も無い「大人の常識」が国の進路をおかしくしているのではないでしょうか。原発事故の責任は一体誰にあるのか,むしろ単なる名誉毀損裁判に矮小化させてはならないと思います。
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コメント 4

majyo

おはようございます
菅元総理が敗訴した事は存じていましたが、判決内容まで
わかっていませんでした。
>デマを発信しても,真実が判明する前ならばOK,
>またデマであってもその様な事をする可能性があればそれが真実

これはおかしな論理です。信じられない
今もデマがすごく拡散されていますが、怖い事です
共産党の吉井英勝議員への答弁は、ネットでは知られていますし
私も書きましたが、これを問題にするメデイアは少ない
今は、司法までもが政権寄りです。
最高裁判所長官については前の選挙からすべて×しています


by majyo (2015-12-05 09:32) 

Enrique

majyoさん,ありがとうございます。
真実を知り論理を通した上での「大人の常識」ならまだしも,デマでも権力者なら真実だと,司法までこういう事をやるのは非常に良くないですね。
by Enrique (2015-12-05 13:30) 

momotaro

このこと、何も知りませんでした。
ご感想・解説が素晴らしく得心が行きます。
広く知っていただきたい記事内容と感じました。感謝してます。
by momotaro (2015-12-13 06:37) 

Enrique

momotaroさん、コメントいただきありがとうございます。
余程気を付けないと見つからないような小さな記事でした。この手の判決が大手振ってまかり通るならば、暗黒時代といわなければなりません。
by Enrique (2015-12-14 22:44) 

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